大うつ病患者へのNeurocrine社のAMPA受容体増強薬のPh2試験で有意効果あり
 ・ タイトルの誤記を訂正しました(Ph1試験→Ph2試験)。
先立つ治療を少なくとも1回経ている骨髄腫へのJ&JのCarvykti使用を欧州も承認
 ・ BMSのBCMA標的CAR-T・Abecmaの欧州での承認について短く追記しました。
デングウイルスやジカウイルスを阻止する細菌をヒトスジシマカの腸から同定
 ・ 関連ニュースを追加しました。
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[記事]小児排他性試験で損する製薬企業もあれば大きな利益を得る企業もある」へのコメント

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「小児臨床試験の問題」

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アバンティさんや017152さんの意見に同意いたします。子供、とくに幼い子供を対象とした臨床試験にはいろいろな問題点があると思います。

たとえば、小児での臨床試験は、患者である子供から自覚症状を評価しにくい点もあり、大人で有効な薬が子供では評価されにくいこともあります。子供は自覚症状を的確に訴えることができませんので、客観的指標がない限り臨床試験は成り立たないわけです。これは大人でも同じことですが、小児での反応は成長に伴い一人ひとりの違いが大きいため、大人以上にバラツキが生じやすい側面があります。

それに加え、「インセンティブは最初から小児も含めた開発を行った製品にはつかない」わけですから、最初から小児で適応を目指す必要はないことになります。

一方、大人の薬として市場に出た後は子供に適応症がなくとも同じ薬が子供に利用され、既に子供で使われている実情を考えると新たに投資して小児での適応を狙う必要が減るということもあります。

小児で適応をとると得をする場合と損をする場合とは、このような事情を反映しているのではないでしょうか?

今、「欧米で許可された薬が日本人にも外挿して利用できる」ようにしようとの話がありますが、では、大人で使われている薬を用量を減らして子供で適応取得させてよいかという問題がでてきます。

大人と子供では疾病の質や薬物代謝が違うのと同様、白人と黒人と黄色人種を同じように扱っていいわけがありません。

子供対象の臨床試験をどうするかという問題は、創薬活動の様々な側面における問題をはらんでいるように思います。

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「本邦においても」

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本邦においては、成人の適応がある医薬品の小児用量を設定する試験を行うことを申請すると成人部分も含め最長4年間の再評価期間の延長が得られます。この制度は人口が少なく投与量も低いため、投資見合う利益が得られにくい小児への適応拡大を奨励するための制度と考えられます。しかしながら製薬会社の中には、現在欧米で小児への使用についてのリスクが指摘されているにもかかわらず、小児の開発計画等を提出し、最長(4年)のデータプロテクション期間の延長を得ていながら、実際にはその開発を全くする気がないという悪用があります。これはアバンティさんが指摘する以上の制度の悪用の様な気がします。また、このインセンティブは最初から小児も含めた開発を行った製品にはつかないことも併せてコメントいたします。色々残念な話です。

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「悪用も」

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小児臨床をすると半年パテントが延びるというこの措置、小児臨床に及び腰な製薬会社を奨励するためのものとして導入されましたが、メガファーマの中には自社のブロックバスターのパテント延長のためだけに、およそ小児には使われないような薬に対してもこの臨床を行い、排他的優先権の延長に躍起になっているという批判も一方ではあるようです。

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「pediatric exclusivity」

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またもやこんな投稿ですみません。
この場合、"pediatric exclusivity"とは"fast track"や"orphan drug"と同じ行政手続きの一種と考えられますので、他の訳語が適切でないかと思います。法律用語には詳しくないのですが、小児分野臨床開発に対する「排他的優先権」「優遇措置」みたいな感じでしょうか。

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2007-02-07 - アメリカでは、小児を対象にした臨床試験を製薬企業が実施すると、薬剤のパテント保護期間が6ヶ月間延長されます(pediatric exclusivity、“小児排他性”)。
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