Applied社のガラクトース血症薬のPh3失敗〜しかし承認申請を目指す
 ・ Ph3試験の名称の誤解を訂正しました(AT-007→ACTION-Galactosemia Kids)
Aldeyra社の嫌な予感通り米国FDAがドライアイ薬reproxalapを承認せず
 ・ 誤記を訂正しました(来月注→来月中)
Gamida Cell社の血液癌治療臍帯血製品Omidubicelを米国FDAが承認
 ・ 抜けていた製品名Omisirgeを追記しました。

ミエリン蛋白質PLP1抑制薬でマウスのペリツェウス・メルツバッハー病が解消

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2020-07-03 | コメント

神経線維を包むミエリンの主成分の一つプロテオリピドタンパク質1(PLP1)の変異は主に男児が被る稀な脳/脊髄疾患・ペリツェウスメルツバッハー病(PMD)の病変・ミエリン形成不全や神経機能欠損を引き起こします。

しかしPLP1を完全に失ったマウスやヒトは比較的軽症であり、PLP1抑制はどうやらPMDの治療効果があると予想されていました。

Ionis社やCase Western Reserve Universityの研究チームがPMDを模すマウスのPLP1をCRISPR-Cas9手法で抑制したところどうやらその予想は正しく、ミエリン形成が増えて神経伝導速度や運動機能が改善し、生存が正常化しました。

続いてIonis社のおはこの創薬技術の出番となり、脳脊髄のPLP1を隈なく減らすアンチセンスオリゴヌクレオチド(ASO)が見つかり、PMDマウスへの1回のPLP1標的ASO投与でミエリン形成細胞・オリゴデンドロサイト数が回復し、ミエリン形成が増え、運動機能が改善し、生存が延長しました。

今回の研究で確立した神経系のミエリン生成細胞へのASO投与は多発性硬化症(MS)などの他のミエリン形成細胞欠損疾患の治療法ともなりうると著者は言っています。

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