トルセトラピブで家族性高コレステロール血症患者の動脈硬化の進展は防げない
- 2007-03-27 - ヘテロ接合性家族性高コレステロール血症患者850人を対象にした試験の結果、リピトール(Lipitor;アトルバスタチン、atorvastatin)にコレステロールエステル輸送タンパク質(CETP)阻害剤・トルセトラピブ(torcetrapib)を併用してもリピトール単独投与以上のアテローム性動脈硬化の進展抑制は望めないと分かりました。 (2 段落, 210 文字)
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ファイザーがトルセトラピブをリピトールとのコンビ薬として開発していたのは、トルセトラピブだけ投与するとLDL-Cが増加するケースがあったからのようです。何らかの相互作用があるのでしょうから、前者が後者の作用をブロックするようなことも考えられます。
この点で参考になるのが、今回のIVUS試験とIMT二試験です。対象疾患が異なるのでリピトールの平均用量もかなり異なっていましたが、どの試験でも、アテローム抑制作用は見られませんでした。
このことは、相互作用が原因ではないと考える根拠の一つになるのではないでしょうか。
以上