Rocheの年2回皮下注射Ocrevusが多発性硬化症の再発や脳病変をほぼ完封
 ・ Ocrevus静注が承認済みである旨追記しました。
血流の妨げはないが危うい冠動脈硬化巣の経皮冠動脈インターベンションが有効
 ・ 誤記を訂正しました(再度の血行再建→血行再建)
抗生物質で心不全を治療できるかもしれない
 ・ 誤記を訂正しました(心臓発作に、、、→心臓発作後に、、、)

パーキンソン病のPh3段階開発を含む新規治療臨床試験状況

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2019-12-01 | コメント

パーキンソン病(PDF)の進展を変える治療はまだ世に出ていませんが、第3相試験段階の開発品を含む有望な新規治療の開発が進んでいます。

糖尿病患者の血糖値を下げるGLP-1受容体活性化剤がPDの進展を遮ると最近の研究で示唆されており、Amylin Pharmaceuticals/AstraZenecaのGLP-1受容体活性化剤エキセナチド(exenatide)によるパーキンソン病治療が第3相試験段階に至っています。GLP-1受容体活性化剤はアストロサイトが有毒化するのを防ぐようです。

他にもGLP-1受容体活性化剤の開発は進んでおり、Novo Nordiskのliraglutide(リラグルチド)、Sanofi(サノフィ)のliraglutide(リラグルチド)、Neuraly社のNLY01が第2相試験段階にあります。

パーキンソン病と関連するとされる凝集/プリオン様作用のαシヌクレインを標的とした臨床試験はBiogen(バイオジェン)のCinpanemabがPh1/2試験段階、RocheのPrasinezumabがPh2段階に至っています。また、AbbVieのABBV 0805、武田/AstraZenecaのMEDI1341、LundbeckのLu-AF-82422、Enterin社のENT-01、Alterity Therapeutic社のPBT434、Neuropore Therapies/UCBのNPT200-11が第1相試験段階にあります。

パーキンソン病変異発生遺伝子から作られるLRRK2のキナーゼ阻害剤はDenali社の2剤・DNL151とDNL201が第1相試験段階に至っています。

酵素・グルコセレブロシダーゼの遺伝子変異はパーキンソン病の遺伝的リスクの一つであり、Sanofi(サノフィ)はその基質グルコシルセラミドの蓄積を阻止するIbiglustatの第2相試験を実施しています。また、グルコセレブロシダーゼ活性亢進薬2つ・AmbroxolとAllergan社のLTI-291のそれぞれ第2相試験と第1相試験が進行中です。

αシヌクレインによる神経変性に寄与するらしいチロシンキナーゼc-Ablの阻害剤はSun Pharma社のK0706とNovartisのnilotinib(ニロチニブ)がそれぞれ第2相試験段階、1ST Biotherapeutics社のFB-101(恐らく別名1ST-102)が第1相試験段階にあります。

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