Rocheの年2回皮下注射Ocrevusが多発性硬化症の再発や脳病変をほぼ完封
 ・ Ocrevus静注が承認済みである旨追記しました。
血流の妨げはないが危うい冠動脈硬化巣の経皮冠動脈インターベンションが有効
 ・ 誤記を訂正しました(再度の血行再建→血行再建)
抗生物質で心不全を治療できるかもしれない
 ・ 誤記を訂正しました(心臓発作に、、、→心臓発作後に、、、)

中国CanSino社COVID-19ワクチンPh1論文〜中用量群の50%に中和抗体備わる

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2020-05-23 | コメント

勝手に増えることなく新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)スパイク糖タンパク質を体内で作るアデノウイルス5型(Ad5)を成分とする中国CanSino Biologics社の新型コロナウイルス感染(COVID-19)予防ワクチン(Ad5利用COVID-19ワクチン)低・中・高用量が第1相試験でそれぞれ36人(合計108人)に投与され、2週間以内にそれぞれ28%(10/36人)、31%(11/36人)、42%(15/36人)にSARS-CoV-2感染阻止抗体が備わっていました。

また、4週間後にはそれらの割合は低用量と中用量群ではどちらも2人に1人(50%;18/36人)、高用量群では4人に3人(75%;27/36人)に上昇しました。

T細胞反応は8割を超える被験者に認められました。

心配な事として、Ad5に対する免疫を有していると抗体反応もT細胞反応も立ち上がりが遅く、より低水準で頭打ちになる恐れが示唆されました。また、Ad5への免疫がより強力だと、ワクチンでせっかく備わった免疫反応の持続も危うくなると示唆されました。

より強力で長持ちする免疫反応を追加投与で引き出せることがAd5利用エボラワクチンの試験で示されており、Ad5利用COVID-19ワクチンも試してみる価値があると著者は言っています。

Ad5利用COVID-19ワクチンは508人参加のプラセボ対照第2相試験段階に進んでいます。第2相試験では、Ad5感染が原因のウイルス血症と恐らく関連する重度の発熱, 疲労, 筋痛, 関節痛が今回のPh1で認められた高用量の投与はなく低用量と中用量が試されています。

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