Merck & CoのHIF-2α阻害剤Weliregで腎癌患者無増悪生存が改善したPh3論文報告
 ・ 被験者数の誤解を訂正しました(374人→746人)
Rocheの経口肥満薬Ph1試験被験者全員に有害事象発生〜心拍数は最大15bpm上昇
 ・ 被験者25人がプラセボ投与患者6人とCT-996投与患者19人である旨記載を改めました。
Fulcrum社のPh3試験段階の筋ジストロフィー薬の米国外権利をSanofiが得る
 ・ タイプミスを訂正しました(2019年の→2019年に)

ドーパミン(ドパミン)D3受容体アゴニストはパーキンソン病ラットの黒質線条体経路と運動機能を回復する作用がある

Free!
2006-07-07 | コメント

神経伝達物質・ドーパミン(ドパミン)は、発達中の脳または成人脳の細胞周期を調節しており、D3受容体はドパミン系の発達に重要な役割を担っていることが知られています。

薬物でD3受容体を活性化すると、成人ラット脳の黒質の神経新生が惹起されることが分かっています。

2006年7月5日のJournal of Neuroscience誌に、6-hydroxydopamineで誘導したパーキンソン病モデルラットに対するドパミンD3受容体アゴニスト・7-OH-DPAT (7-hydroxy-N,N-di-n-propyl-2-aminotetralin) の作用を調べた成果が報告されています。この実験では、細胞増殖、神経・行動への7-OH-DPATの作用が調べられました。

これまでの研究成果と一致して、7-OH-DPATの投与により黒質ち密部で細胞増殖が誘導され、その多くの細胞が時間依存的にドパミン神経表現型を示すようになりました。

また、時間依存的に黒質ち密部の障害部位のドパミン細胞数が大幅に改善しました。さらに、新たに黒質で生成された細胞から線条体部位への神経投射の回復が確認されました。

そして、ラットの運動機能はおよそ80%改善し、餌をとる能力も有意に改善しました。

プラミペキソール(pramipexole)やロピニロール(ropinirole)といったパーキンソン病薬は7-OH-DPATと同様にD3受容体を刺激します。

今回の研究を実施した研究者等は、プラミペキソールやその他の同種薬の神経新生への作用を調べています。もし動物実験で最も効果的な用量が確認できたら、その用量を用いて臨床試験が実施されるかもしれません。

関連ニュース
この記事に対するコメントをお寄せ下さい

[この記事に対してコメントするには会員登録が必要です]

下記のフォームより、有料会員または無料メール会員のいずれかに登録してください。

[会員登録がお済みの方はログインしてください]

コメント一覧

この記事についてのコメントは、まだ投稿されていません。

会員様ログイン
メール会員(無料)募集中

メール会員登録(無料)をされますと、BioTodayに登録された記事を毎日メールでお知らせします。また、メール会員登録されますと、毎週月曜からの一週間あたり2つの記事の全文閲覧が可能になります。

メール配信を希望される方は、以下の欄にメールアドレスを入力下さい。

◇メール会員登録までの流れ

  1. メールアドレスを入力
  2. 入力したメールアドレスに自動生成されたパスワードが届けられる

後は、自動生成されたパスワードと登録したメールアドレスでログインすると毎週月曜からの一週間あたり2つの記事の全文閲覧が可能になります。

質問検索
BioToday 非会員の方へ

質問を投稿して頂くには、メール会員登録が必要です。

会員登録がお済みの方へ

質問を投稿して頂くには、ログインが必要です。
下記のリンクからログインしてください。

My Book

バイオを応用して開発中の新薬を紹介した本です。2001年10月に出版したものです。Amgen社のEPOGEN誕生の経緯やグリベック誕生までの道のりなど、現在販売されているバイオ医薬品の歴史について知りたい方には役に立つのではないかと思います。