三つ子の騒音百まで
 ・ 参考文献にPERSPECTIVEを追加しました。
大うつ病患者へのNeurocrine社のAMPA受容体増強薬のPh2試験で有意効果あり
 ・ タイトルの誤記を訂正しました(Ph1試験→Ph2試験)。
先立つ治療を少なくとも1回経ている骨髄腫へのJ&JのCarvykti使用を欧州も承認
 ・ BMSのBCMA標的CAR-T・Abecmaの欧州での承認について短く追記しました。

腫瘍細胞が転移場所を決定するメカニズムが解明された

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2005-12-26 | コメント

腫瘍細胞が特定の場所に転移する細胞・分子メカニズムは良く分かっていません。


このたび、血管内皮細胞増殖因子受容体1(VEGFR1)を発現している骨髄由来造血前駆細胞が転移予定部位に集まり、腫瘍細胞が到着する前に細胞クラスターを形成するとわかりました。

抗体でVEGFR1の機能が妨害されたマウス、またはVEGFR1を発現している細胞(VEGFR1+細胞)が骨髄から取除かれたマウスでは、転移前の部分での造血前駆細胞の凝集がおきず、腫瘍の転移も起きませんでした。

VEGFR1+細胞はVLA-4(alpha4beta1)を発現しており、腫瘍選択的な増殖因子が腫瘍転移予定地にいる線維芽細胞のVLA-4リガンド・フィブロネクチンをアップレギュレートしました。この結果、腫瘍細胞をお招きする“着陸地点”または“巣”のような場所が作り出されると考えられました。

ユニークな転移パターンを有する腫瘍細胞の培養液は、フィブロネクチンの発現と凝集形成に変更を加え、転移パターンを変化させました。

これらの結果から、転移の調節にVEGFR1+造血前駆細胞が必要であり、フィブロネクチンとVEGFR1+VLA-4+細胞凝集が臓器選択的な腫瘍転移を支配していると考えられました。

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