流れの中でのポリマー鎖切断を解析する新たなスケールが開発された

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2006-11-21 | コメント

2006年11月7日のPNAS誌に発表された研究成果から、強い流れの中で生じるポリマー鎖切断を解析できる新たなスケールが開発されました。

強い流れの中でのポリマー鎖切断を解析する上で、過去40年にわたって用いられてきた理論は層流により生じる抵抗のみを考慮に入れたものでした。

研究者らはまず、流れの中でのポリマーが乱流の影響を受けていることに着目しました。そして、コルモゴロフスケール(乱流渦の最小単位)での局部的ストレスにより分子の緊張が生じた結果、ポリマーの共有結合が切断されるという仮説を立てました。

この仮説に基づく実験の結果、乱流内でのポリマー切断を正確に解析できる汎用スケールが得られました。

このスケールを用いれば、ポリマーを一定の長さに切断するよう流れをデザインしたり、所定の流れに耐えうるポリマーを設計することが可能です。

この研究成果は、波によるポリマー劣化が問題となる船舶塗料などへの産業的応用が期待できるとともに、ゲノム研究におけるDNA鎖切断に適用可能と考えられます。

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