クローン病変異でパネート細胞が死ぬのを防ぐ蛋白質を発見
Free!パネート細胞やそれら細胞の抗菌顆粒が欠けることは腸上皮の遮断機能(barrier)を損なわせ、炎症性腸疾患(IBD)・クローン病と関連します。
パネート細胞を失わせるATG16L1変異があっても同細胞が死なないようにする蛋白質が見つかり、γδ T細胞受容体を発現する上皮内リンパ球(γδ IEL)から分泌されるその蛋白質API5をクローン病関連変異マウスに投与したところパネート細胞を守ることができました。人の腸を模す模型(organoid)の実験でも同様の結果が得られました。
また、ウイルス感染がγδ IELからのAPI5分泌を妨げることも示されました。Atg16l1変異マウスにノロウイルスが感染するとγδ IELからのAPI5分泌が阻害されて腸が傷みやすくなり、パネート細胞の損失を招きました。
クローン病関連変異を有していてもクローン病にならないことにはAPI5が恐らく貢献しており、ノロウイルス感染などの更なる病因にみまわれない限りはクローン病にならずに済むレベルまで防御を底上げするようです。
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