小児に多いIL-17Aが新型コロナウイルス感染進展阻止に貢献しているらしい
Free!小児や若い成人の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染は成人より軽症で、たとえ多臓器炎症症候群(MIS-C)に進展しても死に至ることは殆どありません。
新型コロナウイルス感染(COVID-19)で入院した24歳未満の若い成人や小児65人と成人60人のサイトカイン・抗体・細胞免疫を比較した結果、より年を食うほど自然免疫関連サイトカイン・IL-17AとIFN-γの血中濃度は乏しく、逆にウイルスのスパイク蛋白質へのT細胞反応は成人の方が小児患者より強力でした。
また、ウイルス感染阻止抗体(中和抗体)や抗体頼りの細胞回収(antibody-dependent cellular phagocytosis)も成人の方が小児より盛んであり、中和抗体活性が高いほどIL-17AやIFN-γの血清濃度は低いことが示されました。
今回の結果によるとCOVID-19入院成人が小児より深刻なのは抗体やT細胞反応が担う適応(獲得)免疫の欠陥によるのではなさそうであり、逆に度を越した適応免疫がCOVID-19重大合併症・急性呼吸窮迫症候群(ARDS)関連炎症を誘うのかもしれません。
また、小児患者に多いIL-17AがCOVID-19進展阻止に貢献しているらしいと著者は言っています。
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