大うつ病患者へのNeurocrine社のAMPA受容体増強薬のPh2試験で有意効果あり
 ・ タイトルの誤記を訂正しました(Ph1試験→Ph2試験)。
先立つ治療を少なくとも1回経ている骨髄腫へのJ&JのCarvykti使用を欧州も承認
 ・ BMSのBCMA標的CAR-T・Abecmaの欧州での承認について短く追記しました。
デングウイルスやジカウイルスを阻止する細菌をヒトスジシマカの腸から同定
 ・ 関連ニュースを追加しました。

Sanaria社の生殺し熱帯熱マラリア原虫まるごとが中身のワクチンの効果38%

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2022-12-10 | コメント

照射して複製できないようにしたいわば生殺しの熱帯熱マラリア原虫まるごとが中身のSanaria社の第一世代ワクチンPfSPZ Vaccine三回接種のブルキナファソでのプラセボ対照Ph1試験(NCT02663700)の効果は6か月時点で38%でした。

すなわち同ワクチンは6か月間のマラリア感染者を38%減らしました。

試験は2016年4月に始まり、2018年12月に完了しました。

Sanaria社は今年6月に西アフリカのマリとインドネシアでの同ワクチンの第2相試験開始を発表しています。マリでの試験は6-10歳の小児が対象で、インドネシアでの試験はスマトラ島の兵士が対象です。

Sanaria社はPfSPZ Vaccineと違って複製可能なマラリア原虫とそれらを暫く複製させた後に死なす薬を組み合わせた第二世代ワクチンPfSPZ-CVac(CQ) の取り組みも進めており、インドネシアで始まった上記の試験にはPfSPZ-CVac(CQ) の検討も含まれています。

PfSPZ-CVac(CQ) の第1相試験でのマラリア予防効果は実に100%で、被験者6人全員のマラリア感染を防ぎました。

Sanaria社のマラリアワクチン開発はとどまることを知らず早くも第三世代の開発に至っています。Seattle Children’s Research Instituteと組んで開発されている第三世代ワクチンはマラリア寄生虫の人体での居場所が肝臓から有害な血中に移るのに必要な遺伝子2つを除去(double knockout)していわば骨抜きにした複製可能マラリア原虫を中身とします。PfSPZ-LARC(late liver stage-arresting replication competent)2と呼ばれるその第三世代ワクチンの臨床試験は今夏8月の同社の発表によると来年早々までに始まる予定です。

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