GSKのRSVワクチンArexvy接種後3回目の流行期の重度下気道感染症予防効果43%
 ・ 5段落目を書き直しました(RSVワクチン全般の接種対象を狭めたという記載に変更しています)。
発癌遺伝子狙いの抗癌剤治療の効果をATM阻害剤の併用で高めうる
 ・ 誤記を訂正しました(「それらのEGFR阻害剤、、」の”それらの”を削除)
癌に特有の黒幕抗原を使った癌免疫治療をBoehringerがEnara社と組んで開発する
 ・ 誤解を訂正しました(黒幕抗原を最大5つ選択する権利を手に入れます。→肺や胃腸の癌の黒幕抗原の権利を気が向いたら手に入れることができます)。

フェロトーシスを妨げるTRPML1の標的薬がAKT過活動癌の治療法となりうる

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2024-07-02 | コメント

フェロトーシスは秩序立った細胞死の一種で、神経変性疾患や癌などの様々な病変に寄与しています。

TRPML1頼りのリソソーム開口分泌がフェロトーシスの妨げとなることが新たな研究で示されました。

プロテインキナーゼB(AKT)伝達は多くの癌で過剰に活性化しており、AKTが活性化し続けている癌の患者は予後が不良でより短命です。

そのAKTによるリン酸化を受けてTRPML1はプロテアソームに分解されずに済むようになり、その結果TRPML1とARL8Bの結合が促進してリソソーム開口分泌が生じます。

リソソーム開口分泌が細胞内の鉄を減らして細胞膜修復を促すことでAKT過活動癌細胞はフェロトーシスを免れるようになります。

TRPML1を不活性化するかTRPML1とARL8Bの相互作用を阻止するとフェロトーシスが促進してAKT頼りの癌の発生や治療抵抗性を防ぐことができました。

また、TRPML1-ARL8B複合体形成を阻害するペプチドが作られ、AKT頼りの癌発生を阻止する効果やフェロトーシス誘導、放射線、抗癌免疫誘導薬がAKT過活動癌により付け入れるようにする効果が得られています。

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