Lillyのκオピオイド受容体遮断薬LY2444296でアルコール依存ラットの酒量が減少
 ・ 3段落目の誤記を訂正しました(断酒9時間後→断酒8時間後)
三つ子の騒音百まで
 ・ 参考文献にPERSPECTIVEを追加しました。
大うつ病患者へのNeurocrine社のAMPA受容体増強薬のPh2試験で有意効果あり
 ・ タイトルの誤記を訂正しました(Ph1試験→Ph2試験)。

韓国SK Life Science社の1日1回経口服用抗てんかん薬XCOPRIを米国FDAが承認

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2019-11-24 | コメント

韓国SK Life Science社の部分発作治療薬XCOPRI(エックスコフリー;cenobamate、セノバメート)錠が米国FDAに承認され、麻薬取締局(DEA)による規制区分決定後の来年第ニ四半期(4-6月)に米国で利用可能になる見込みです。

SK Life社によると韓国企業が自力で化合物を米国FDA承認まで至らせたのは今回が初めてのことです。

XCOPRIの値段はUCB社のBriviact(brivaracetam、ブリバラセタム)やエーザイのFYCOMPA(perampanel、ペランパネル) 等の他の抗てんかん薬に太刀打ちできるようにする(competitively)とSK Life社の販売リーダーSebby Borriello氏は言っています。

XCOPRIの作用機序は不明ですが、電位開口型ナトリウム電流を阻害することで神経発火の繰り返しを減らすと考えられています。

発作頻度が28日間(4週間)あたり8.5回(中央値)の成人合計655人が参加した2つのプラセボ対照試験・Study 013とStudy 017の結果に基づいて成人(18歳以上)の部分発作を同剤で治療することをFDAは今回承認しました。

Study 013の結果、XCOPRI 200 mg/日投与は発作頻度を56%抑制しました(プラセボ群は22%抑制)。また、プラセボと有意差が付いているのかどうかは説明資料(XCOPRI fact sheet)に記されていませんが、6週間の用量調節期間の後の6週間の維持期間中にXCOPRI投与患者の28%は発作なしで過ごせました(プラセボ群では9%)。

Study 017試験での発作頻度低下もほぼ同程度(55%低下)でした。こちらもプラセボと有意差がついたかどうかは不明ですが、12週間の維持投与期間中にXCOPRI推奨量(200 mg/日)投与患者の11%は発作なしで過ごせました(プラセボ群は1%)。高用量(400 mg/日)投与群の無発作率は更に高く21%でした。

XCOPRIの重篤な有害事象として好酸球増多/全身症候群(DRESS)、QT短縮、自殺念慮/行為、神経有害反応が認められました。

また、眠気、めまい、疲労、複視、頭痛が10%以上の患者に認められました。

米国のてんかん成人患者はおよそ300万人と推定され、そのうち6割近くは抗てんかん薬使用がどうあれ発作を経験し続けています。

治療選択肢を増やす今回のXCOPRI承認を歓迎するとてんかん研究支援団体Citizens United for Research in Epilepsy (CURE) のリーダー(CEO)Beth Lewin Dean氏は言っています。

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