生を受けて間もない頃の糖制限は長きにわたる心血管恩恵をもたらすらしい
Free!第二次世界大戦の際の英国の食料配給制の一環として砂糖や甘いものが極力制限され、妊婦や5歳以上の小児を含む英国人は砂糖と甘いものをそれぞれ毎週と毎月8オンス(227グラム)と12オンス(340グラム)ほどばかり手にしていました。特筆すべきことに2歳未満の乳幼児への砂糖や甘いものの配給はありませんでした。
1953年9月に砂糖の配給制度が同国で終わると、はたして砂糖や甘いものの摂取が急激に増えました。今や妊婦や授乳女性は守るべき量の3倍の80gを超える加糖を毎日摂取しています。
英国での砂糖の配給は図らずも砂糖の制限という労を取らせる介入に等しく、香港科技大学のJiazhen Zheng氏らは戦時下の英国人に図らずも課されたその介入が心血管不調を生じ難くしているとの仮説を立てて検証を試みました。
1953年を挟む1951〜1956年生まれの英国人63,433などが調べられ、はたしてZheng氏の予想どおり砂糖の配給により長く身を置いたことと心血管がより好調なことが関連しました。
母親の胎内にいた頃から生後2歳頃、すなわち受胎から1000日間が砂糖の配給期間に含まれる人の心血管疾患(CVD)、心筋梗塞、心不全、心房細動、脳卒中、心血管死の発生率は砂糖の配給に身を置かなかった人に比べてそれぞれ20%、25%、26%、24%、31%、27%低いことが示されました。
生を受けて間もない頃に砂糖を控えめにすることは心血管を長きにわたって好調にするようです。
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