患者急増に対する病院収容能力確保を目指して安全に退院させうる入院患者を同定できる患者分類法が開発された

  • 2006-12-04 - 災害等の病院収容能力管理のための新しい手法・リバース=トリアージ(reverse triage)に関する報告が発表されています。災害時の犠牲者の急増に対処するべく、安全に早期退院できる患者を同定することをリバース・トリアージといいます。 (6 段落, 471 文字)
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2006-12-04 | 投稿者 : 清宮さん
リバース・トリアージによって入院患者を安全に早期退院させることで、災害による新しい犠牲者の必然的な増加に対処する病院収容能力を確保することができます。

このリバーストリアージを実現するための入院患者カテゴリー分類法が新たに開発されました。


 ▽患者急増に対する病院収容能力確保を目指して安全に退院させうる入院患者を同定できる患者分類法が開発された
  http://www.biotoday.com/view.cfm?n=16631

リバース・トリアージでは、入院患者を安全に早期退院させ、新しい犠牲者のための病院収容能力を確保することを目指します。

リバース・トリアージは災害時を想定した退院患者選別のための概念ですが、日常診療でもリバーストリアージの考え方を取り入れるべきなのかもしれません。

入院用ベッドへのアクセス不能が、救急科の混雑の主な原因であることを示す研究成果が発表されています(1)(2)。

そして、病院や救急科の混雑が死亡率増加と関連することを示した研究成果が最近発表されています(3)(4)。

災害時・通常診療を問わず、全体のリスクが増加するなならリバーストリアージは受け入れることができません。

しかし、入院をブロックすることで生じる有害な転帰が、リバーストリアージで入院患者を早期退院させることで生じるリスクを上回っているという場合は少なからずあると思います。そんなときにはリバーストリアージは有効でしょう。

最近、分娩中に意識不明になった妊婦が多くの病院に転院を拒まれ死亡するという悲しい事故がありました。この事故には様々な要因が絡んでいることが窺えますが、もしリバーストリアージのコンセプトが取り入れられていたとしたら、少なくとも死亡という事態には至らなかったかもしれません。

入院・転院を拒否することのリスクを真剣に考慮したいと思うなら、医療提供者や政府はそのリスクを分散・軽減する仕組みを作る必要があります。

検証が必要ですが、医療へのアクセス障害に伴うリスクを軽減する方法の1つのオプションとしてリバーストリアージは有望だと思います。

(1)Fatovich DM, Hirsch RL. Entry overload, emergency department overcrowding and ambulance bypass. Emerg Med J 2003; 20: 406-409.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=pubmed&cm
\nd=Retrieve&dopt=AbstractPlus&list_uids=12954675&query_hl=2
\n2&itool=pubmed_docsum


(2)Schull MJ, Lazier K, Vermeulen M, et al. Emergency department contributors to ambulance diversion: a quantitative analysis. Ann Emerg Med 2003; 41: 467-476.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?db=pubmed&cm
\nd=Retrieve&dopt=AbstractPlus&list_uids=12658245&query_hl=1
\n9&itool=pubmed_docsum


(3)Sprivulis PC, Da Silva J-A, Jacobs IG, et al. The association between hospital overcrowding and mortality among patients admitted via Western Australian emergency departments. Med J Aust 2006; 184: 208-212.
http://www.thelancet.com/journals/lancet/medline/record/MD
\nLN.16515429


(4)Richardson DB. Increase in patient mortality at 10 days associated with emergency department overcrowding. Med J Aust 2006; 184: 213-216.
http://www.thelancet.com/journals/lancet/medline/record/MD
\nLN.16515430
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