Novartisの抗BAFF抗体ianalumabで血小板減少性紫斑病患者が1年超無事生存
 ・ 誤記を訂正しました(eltoprazine→eltrombopag)。
Novartis社の補体B因子阻害薬FabhaltaがC3糸球体症に効いたPh3試験論文報告
 ・ 誤解を訂正しました(今夏7月に米国で承認、、、→今春3月に米国で承認、、、)
抗IgE抗体がずっと作られるようにするワクチンを開発
 ・ 関連ニュースを追加しました。

ApoE-R2は両刃の剣〜ApoE-R2は正常な加齢による神経細胞損失を予防し、損傷時の神経細胞死を促進する

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2007-02-18 | コメント

アポリポタンパク質E4(ApoE4)対立遺伝子はアルツハイマー病の発現リスクを上昇させます。しかし、疾患プロセスにおけるApoE受容体の役割は不明でした。

Beffert等による新たな試験の結果から、Jun N-terminal kinase(JNK)-interacting proteins(JIP)に結合するエクソン19を含むApoE受容体アイソフォーム・ApoE受容体2(ApoE-R2)は加齢や脳損傷後の両方において神経生存を調節していると分かりました。

具体的には、ApoE-R2は正常な加齢による神経細胞損失の予防に必要でした。

また、ApoE-R2は脳損傷後の神経細胞死を選択的に促進しました。この神経細胞死の促進作用には神経損傷後に活性化されるニューロン選択的キナーゼ・JNK3が必要でした。

この結果から、エクソン19を含むApoE-R2アイソフォームは神経細胞膜においてJNKシグナル複合体を不活性化状態に保つことで加齢に関連した神経細胞死を防いでおり、神経損傷後にはこの複合体が膜から分離して細胞死を促進しうると示唆されました。

ApoEとその受容体は成体脳の神経生存に必須な共通メカニズムを調節している可能性があります。また、神経変性に対する異なるApoE対立遺伝子の作用はその受容体のアイソフォームに依存しているのかもしれません。

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