最適な内科的治療を受けている安定冠動脈疾患患者にPCIを実施しても死亡や心臓発作は減らない
- 2007-03-28 - 新たな大規模試験(COURAGE試験)の結果、最適な内科的治療を受けている安定冠動脈疾患患者に経皮冠動脈インターベンション(PCI)を施しても死亡・心筋梗塞・その他の重大な心血管イベントのリスクは低下しないという明確な結論が得られました。 (7 段落, 626 文字)
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- ・ ジャーナル > 総合医学誌 > New England Journal of Medicine(NEJM)
2019-09-30|経皮冠動脈インターベンション
+ PCI後のアスピリンは3か月で止めてあとはticagrelorのみとすることで出血が減る
2019-06-27|経皮冠動脈インターベンション
+ PCI後の抗血小板薬2種治療を1-3か月にしても1年間継続に少なくとも劣らず
2019-05-06|経皮冠動脈インターベンション
+ 新しい薬剤溶出ステントはベアメタルステントに比べて効果も安全性も勝る
2018-08-29|経皮冠動脈インターベンション
+ ステント留置後のticagrelor長期単独投与は標準的抗血小板薬2種治療に勝らず
2017-08-27|経皮冠動脈インターベンション
+ ポリマーが消える薬剤溶出超薄合金ステントOrsiroがポリマー持続ステントに勝利
“the long-term prognostic effect of PCI on cardiovascular events in patients with stable coronary artery disease remains uncertain.”
skyteamさん、いつもコメントありがとうございます。この文献のイントロの部分にこう書いてあります。
recent registry data indicate that approximately 85% of all PCI procedures are undertaken electively in patients with stable coronary artery disease(全PCIのおよそ85%は安定冠疾患患者に対する待機的なPCIであることを示唆する報告があります。)
今回の試験結果を受けて安定冠疾患患者のPCIの実施率がどう変わっていくかと、その変化に伴う対費用効果などがアメリカでは調べられていくような気がします。
日本ではアメリカに比較すると心臓外科医は広く薄く全国に散らばっているので、PCIを選びがちです。問題は、コストとベネフィットに絡むことなので、もう少し他の研究も見てみたい気はします。日本ではPCIのやりすぎは否定できません(ですから同一部位は5年間に2回までという制限があるのですが守られているかは不明です)