三つ子の騒音百まで
 ・ 参考文献にPERSPECTIVEを追加しました。
大うつ病患者へのNeurocrine社のAMPA受容体増強薬のPh2試験で有意効果あり
 ・ タイトルの誤記を訂正しました(Ph1試験→Ph2試験)。
先立つ治療を少なくとも1回経ている骨髄腫へのJ&JのCarvykti使用を欧州も承認
 ・ BMSのBCMA標的CAR-T・Abecmaの欧州での承認について短く追記しました。

超高濃度乳房女性をMRI検診もすることで次の検診までの合間の乳癌診断率が半減

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2019-11-29 | コメント

オランダでの無作為化試験DENSEの結果、乳癌を生じやすいことに加えてマンモグラフィーでの乳癌検出が困難な超濃密乳房(超高濃度乳房;extremely dense breast)女性をマンモグラフィーに加えてMRI検診にも招待したところ次の検診までの合間の乳癌診断率がマンモグラフィーのみに比べて半減しました(1000検診あたり2.5 vs 5)。

MRI検診に招待された女性8061人のうち約6割(59%)4783人が招待に応じて実際にMRIを受け、その結果約1割(9.5%、454/4783人)に更なる検査を要する異常が認められ、300人が生検を受けて約4人に1人(26.3%、79/300人)が癌と診断されました。

言い換えるとMRI検診は生検で癌が見つからなかった221人(生検女性の約74%、221/300人)に余分な負担を強いたことになります。見つかった癌が果たして治療が必要なのか否かも不明です。

また、今回の試験で超濃密乳房女性のMRI検診で次の検診までの合間の乳癌減ることは判明したものの、それが生存改善をもたらすかどうかも不明です。

今回の試験結果は濃密乳房女性のMRI検診は重要という考えを一層勢いづかせるだろうけど、生存に貢献するかどうか不明で余分な負担を招きうる処置をそれらの女性に施して良いのだろうかと論評者は疑問を投げかけています。

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