インフルエンザは糖代謝を上げてサイトカイン暴発を招く〜COVID-19もそうかも
Free!新型コロナウイルス感染(COVID-19)患者にも生じてしばしばその死因となるサイトカイン過剰分泌持続(cytokine storm / サイトカイン暴発)をインフルエンザAウイルス(IAV)感染がヘキソサミン生合成経路(HBP)最終産物・UDP-GlcNAcの転写因子・IRF5への付加(IRF5のO-GlcNAc化)を伴う糖代謝亢進によって引き起こすことがマウス実験で示されました。
IAV感染患者の炎症性サイトカイン発現量は血糖値が高いほど多く、炎症性サイトカイン生成に不可欠な転写因子であるIRF5がIAV感染患者ではよりO-GlcNAc化されていることも今回の研究で確認されています。
インフルエンザと同様にCOVID-19もサイトカイン暴発を誘発することや糖尿病合併COVID-19患者は死にやすいことから、糖代謝はCOVID-19の予後の多くを担っていると思うと著者は言っています。
UDP-GlcNAcをIRF5に付ける酵素OGTの阻害あるいはIRF5そのものの阻害剤は免疫やウイルス制御を妨げることなくサイトカイン暴発を抑制しうるとのScripps Research Institute微生物学者John Teijaro氏の展望がサイエンスニュースサイトTheScientistで紹介されています。
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