Rocheの年2回皮下注射Ocrevusが多発性硬化症の再発や脳病変をほぼ完封
 ・ Ocrevus静注が承認済みである旨追記しました。
血流の妨げはないが危うい冠動脈硬化巣の経皮冠動脈インターベンションが有効
 ・ 誤記を訂正しました(再度の血行再建→血行再建)
抗生物質で心不全を治療できるかもしれない
 ・ 誤記を訂正しました(心臓発作に、、、→心臓発作後に、、、)

ω3脂肪酸薬のどれかは価値があると見るのは疑わしい

Free!
2020-11-22 | コメント

今年1月に恐らく無益との判断を受けて中止された第3相試験(STRENGTH)結果が報告され、魚油のω3脂肪酸2種・エイコサペンタエン酸(EPA)とドコサヘキサエン酸(DHA)を主成分とするAstraZeneca(アストラゼネカ)のカプセル剤Epanova(エパノバ)で血漿EPA濃度は気前よく269%上昇しましたが、Amarin社のEPAが主成分の魚油薬Vascepa (バスセパ) のREDUCE-IT試験結果とは対照的に残念ながら心血管一大事は減りませんでした。

DHAも豊富なEpanovaと違ってVascepaは高純度EPAであることがその価値を生み出しており、DHAはその邪魔をするとAmarinは言っていますが、今回発表されたSTRENGTHの結果によるとDHA上昇と心血管一大事の発生率に関連はなく、DHAの害は恐らくなかったと著者は言っています。

REDUCE-ITで対照群が服用したプラセボ・ミネラル油は心血管LDLコレステロール(LDL-C)、アポリポタンパク質B、hs-CRPを増やし、対照群の心血管転帰を悪化させた恐れがありますが、STRENGTH試験での対照群が服用したコーン油は心血管危険因子に与しません。

ω3脂肪酸薬のどれかは価値があると見るのは疑わしいとSTRENGTH試験の著者は示唆しています(some uncertainty whether there is net benefit or harm with administration of any omega-3 fatty acid formulation)。

関連ニュース

該当するデータが見つかりませんでした。

この記事に対するコメントをお寄せ下さい

[この記事に対してコメントするには会員登録が必要です]

下記のフォームより、有料会員または無料メール会員のいずれかに登録してください。

[会員登録がお済みの方はログインしてください]

コメント一覧

この記事についてのコメントは、まだ投稿されていません。

会員様ログイン
メール会員(無料)募集中

メール会員登録(無料)をされますと、BioTodayに登録された記事を毎日メールでお知らせします。また、メール会員登録されますと、毎週月曜からの一週間あたり2つの記事の全文閲覧が可能になります。

メール配信を希望される方は、以下の欄にメールアドレスを入力下さい。

◇メール会員登録までの流れ

  1. メールアドレスを入力
  2. 入力したメールアドレスに自動生成されたパスワードが届けられる

後は、自動生成されたパスワードと登録したメールアドレスでログインすると毎週月曜からの一週間あたり2つの記事の全文閲覧が可能になります。

質問検索
BioToday 非会員の方へ

質問を投稿して頂くには、メール会員登録が必要です。

会員登録がお済みの方へ

質問を投稿して頂くには、ログインが必要です。
下記のリンクからログインしてください。

My Book

バイオを応用して開発中の新薬を紹介した本です。2001年10月に出版したものです。Amgen社のEPOGEN誕生の経緯やグリベック誕生までの道のりなど、現在販売されているバイオ医薬品の歴史について知りたい方には役に立つのではないかと思います。