Applied社のガラクトース血症薬のPh3失敗〜しかし承認申請を目指す
 ・ Ph3試験の名称の誤解を訂正しました(AT-007→ACTION-Galactosemia Kids)
Aldeyra社の嫌な予感通り米国FDAがドライアイ薬reproxalapを承認せず
 ・ 誤記を訂正しました(来月注→来月中)
Gamida Cell社の血液癌治療臍帯血製品Omidubicelを米国FDAが承認
 ・ 抜けていた製品名Omisirgeを追記しました。

AstraZenecaのCOVID-19ワクチンPh3有効性90%は怪我の功名〜間違いのおかげ

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2020-11-25 | コメント

AstraZeneca(アストラゼネカ)の2回投与の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンAZD1222(ChAdOx1 nCoV-19)の第3相試験で不思議にもより有効だった初回低用量(目当ての用量の半分)投与群のその低用量投与は同社役員Mene Pangalos氏のReutersへの説明によるとなんとまあ間違い(it was a mistake)によるものでした。

初回低用量は第3相試験の1つ・COV002試験の被験者に投与されました。ブラジルでのもう1つの第3相試験COV003と同様に英国でのその試験も目当ての用量が2回投与される計画となっていました。

しかし疲労、頭痛、腕痛などの有害事象が予想より軽度だったことを訝しんだ研究者が確認したところ半量を目当ての用量と勘違いしていたことが判明しました。

仕方がないので1か月後過ぎてからの2回目は目当ての高用量が投与され、その結果、AstraZenecaの米国事業リーダーRuud Dobber氏も驚いたことにCOV002とCOV003の一括解析の有効性70%や目当ての用量2回投与の有効性62%を上回る90%の有効性をもたらしました。

最初に低用量を投与した方が有効な理由の把握には更なる調査が必要とPangalos氏やDobber氏は言っています。

SVB Leerinkの著名アナリストGeoffrey Porges氏はAstraZenecaのPh3結果報告のありようを批判しており、初回に低用量が投与された一握りの被験者の結果をより高い有効性の裏付けと仄めかすのは信用をそこねるだけだ(only brings discredit to the program)と言っています。

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