キバナアザミが作る経口投与可能な成分クニシンの神経再生促進効果が判明
 ・ 誤解を訂正しました(オオアザミ→キバナアザミ)。
Rocheの年2回皮下注射Ocrevusが多発性硬化症の再発や脳病変をほぼ完封
 ・ Ocrevus静注が承認済みである旨追記しました。
血流の妨げはないが危うい冠動脈硬化巣の経皮冠動脈インターベンションが有効
 ・ 誤記を訂正しました(再度の血行再建→血行再建)
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[記事]マラウィではクロロキンの抗マラリア効果が復活している」へのコメント

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「クロロキンはマラリア治療の新薬として将来復活するかも」

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本日のNEJM誌に、クロロキンの使用を中止したことにより、マラウィではクロロキンが再び効果を有するようになったことを示す試験結果が報告されています。
 
 ▽マラウィではクロロキンの抗マラリア効果が復活している
  http://www.biotoday.com/view.cfm?n=16170

初期の試験の結果から、クロロキン感受的なマラリアに比べてクロロキン耐性マラリアはより健康であることが示唆されていました。このことから、たとえクロロキンの使用をやめてもクロロキンの効果が復活すると考える人は殆どいませんでした。

しかし、クロロキンの使用を控えるようになったマラウィやアジアの一部では、クロロキン耐性に関与するPfCRT変異の消失または低下が認められました。

PfCRT遺伝子はマラリアのトランスポーターと推定されるタンパク質をコードしており、この遺伝子の変異はクロロキン耐性において中心的な役割を担っています。

そこで臨床試験でPfCRT遺伝子変異消失の臨床上の意義を検討したところ、変異の消失とクロロキン感受性の復活が関連することが確認されました。その結果が今回NEJM誌に発表されました。

ではクロロキンをマラウィで再度使用すべきかというと、それはするべきでないと著者等は言っています。なぜならマラウィはクロロキン抵抗性の国に囲まれており、クロロキンの使用を再開したらすぐにクロロキン抵抗性が発現してしまうと想定されるからです。

クロロキン不在下でクロロキン耐性マラリアが減っていることから、クロロキン耐性マラリアは生存において不利な点があると考えられ、この生存不利を克服する変異も起きていないようです。

したがって、クロロキンは“新薬”として再び使用できる可能性があります。ただし、新薬として復活するには、クロロキンは一旦マラリア治療の舞台から姿を消す必要があります。

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2006-11-09 - 熱帯性マラリア(falciparum malaria)の治療においてクロロキン(chloroquine)に対する抵抗は大きな課題となっています。
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