便のDNA変異検査は潜血検査よりも結腸直腸がんの検出感度が高い。しかし高い費用を正当化するほど優れたものではない。
Free!4404人を対象にした試験から、便のDNA変異で結腸直腸がんの有無を診断する方法・PreGen-Plus(EXACT Sciences社)は便潜血で診断する方法・Hemoccultに比べて結腸直腸がんの検出率が4倍高いという結果となりました。
2004年12月23日のNEJM誌に発表された研究成果です。
被験者はDNAテスト、便潜血テスト、結腸鏡検査をうけて、結腸鏡検査で結腸直腸がんと診断された患者をDNAテスト、便潜血テストで同定できた割合を比較しました。
試験の結果、結腸鏡検査で31人が結腸直腸がんと診断され、DNAテストではそのうち51.6%(15/31)、便潜血では12.9%(4/31)を結腸直腸がんと診断できました。
便潜血よりはよい結果なのですが、費用が高い(400〜800ドル)ことと、診断が不確定すぎることから、結腸直腸がんの診断にDNAテストは勧められないと専門家は主張しています。
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