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コーヒーは状況によって記憶を助けたり悪化させたりする

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2004-07-20 | コメント

ボランティア32人を対象にした試験から、コーヒーは状況によって記憶を助けたり悪化させたりするとわかりました。


32人は2グループに別れ、一方はカフェイン200mg(強いコーヒー2杯分に相当)、一方はプラセボを服用しました。その後、一単語で答えられる簡単な質問を出題します。たとえば「エジプトの古文の名前は?(回答:ヒエログリフ)」などという質問です。

被験者は、質問を受ける前に、回答となる単語に似た響きの単語または全く似ていない単語を見せられます。たとえばヒエログリフが回答である質問に、ヒエラルキーといった単語を見せます。

質問に回答できなかった場合、質問者は被験者に回答の単語の一部分を構成する音を聞かせます。たとえばヒエログリフが回答である場合には「ヒ」という音をヒントとして与えます。それで回答できたケースを「のどまで出かかっていたけど思い出せなかった(TOT、tip of the tongue)」ケースとしてカウントします。

試験の結果、質問を受ける前に回答に似た響きの単語を見せられた場合、カフェインを服用した被験者は単語を思い出せる割合が高くなっていました。一方回答に関係ない単語を見せられた場合、カフェインを服用した被験者はTOTの回数が多くなりました。すなわちのどまで出かかっているけど思い出せないケースが増えたのです。

一方プラセボを服用した被験者は、回答に似た響きの単語を見せられた場合に単語を思す能力が悪化するという結果となっています。

カフェインは脳内のA1受容体をブロックします。今回の結果から、カフェインはA1受容体遮断を通じて、音響に関連した想起メカニズムに影響を与えると考えられました。

2004年6月のBehavioral Neuroscience誌に発表された研究成果です。

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