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アメリカFDAはエリスロポエチン製剤により強力な警告を付加することを予定している

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2007-03-11 | コメント

アメリカFDAは、死亡を含む重大な健康リスクに関するより強力な黒枠警告をAmgen社のAranespとEpogenやJohnson & JohnsonのProcritに付加すると発表しました。

これらの薬剤の安全性の再評価を受けて、患者が輸血を避けるのに必要最低限の用量を使用するようにアメリカFDAは医師に告げています。

その他次の2点もFDAは推奨しています。

・用量調節後2-6週間は1週間に2回ヘモグロビンレベルを測定して用量変更に対してヘモグロビンレベルが安定したことを確認する。

・ヘモグロビンレベルが2週間に1g/dL上昇または12g/dLを超えたときには用量を減らす。

持続型エリスロポエチン製剤・AranespはAmgen社で最も売れている製品です。昨年の売り上げは41億2000万ドルでした。AranespとEpogenの昨年の合計売上は66億ドルであり、これら2つの薬剤の売り上げはAmgen社の2006年の総売上の47%を占めていました。

Johnson & Johnson社のエリスロポエチン製剤・Procritの売り上げは31億8000万ドルとなっています。

血液中のヘモグロビンレベルを12g/dlに上昇させるように医師は通常エリスロポエチン製剤を処方していました。

しかし慢性腎不全患者に対する高用量使用で死亡、血栓、脳卒中、心臓発作のリスクが高まることから、ヘモグロビンレベルが10〜11g/dlを超えるような高用量は医師は今後使いたがらないかもしれません。

ヘモグロビンレベルのターゲットが低下すれば、エリスロポエチン製剤の使用量も低下してAmgen社の売り上げが低下する可能性があります。

今回のFDAの警告に関するニュースにより、AMGEN社の金曜日の株価はその前日に比べて2.11%下落しました。

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