医学出版と武器貿易は両立しえるか?
Free!世界的に有名なLancet誌を含む医学・科学雑誌の出版を通じて世界の健康を推進する一方で、Reed Elsevierは(リード・エルゼビア)は武器業界の国際見本市も組織しています。このような矛盾した物騒な国際的武器貿易との関係をReed Elsevierは絶つべきであるという主張の文献が発表されています。(1)(2)
Lancet誌もこの矛盾に気付いており、Lancet誌のエディターと国際的諮問委員会はヒトの健康やウェルビーイングを脅かすビジネスとの関連を絶つように2005年9月にReed Elsevierに要請しています。(3)
しかし残念ながらReed Elsevierは依然として武器貿易への関与をやめようとしていません。
Joseph Rowntree Charitable Trustは武器売買への関与を改めるように3年間説得しました。しかしその説得は失敗し、Joseph Rowntree CharitableはReed Elsevierの保有株式を売却しました。
Reed Elsevierのビジネスの中で、科学と医学のパートが最も収益を上げています。2005年のこのパートの売り上げは、Reed Elsevier全体の売り上げの28%に相当する14億3600万ポンドでした。また、科学・医学のパートの収益は、全体の収益の37%に相当する4億4900万ポンドでした。
Reed Elsevierが出版している科学の価値は非常に高いので、彼等の科学・医学のパートは非常に収益率が良いのです。
それだけに、多くの科学者がもしReed Elsevierが出版している雑誌への投稿を嫌うようになれば、Reed Elsevierのビジネスに大きな影響が出現する可能性があります。
BMJ誌のエディトリアルの著者は、研究者は重要な無作為化コントロール試験の結果をReed Elsevierのジャーナルに投稿すべきでなく、そのような投稿拒否の決定を公にすることで武器売買と関連がある会社に対する暗黙のサポートを終結させなければならないと主張しています。
また、J R Soc Med誌のエディトリアルの著者も、Reed Elsevierの態度を改めさせるのに最も力を持っているのは、The Lancetとその他2000ものジャーナルの著者であり読者であると言っています。
もし全ての研究者がReed Elsevierのジャーナルへの投稿をやめたらReed Elsevierは武器貿易との関連を絶たざるを得ないでしょう。そうなったときには、Reed Elsevierに研究者が戻ってくる可能性は極めて低いといえそうです。
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