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脳に鉄が沈着して起きる神経変性疾患の原因遺伝子変異が見つかった

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2006-06-21 | コメント

神経軸索ジストロフィーというカテゴリーに属する小児遺伝子疾患のいくつか、アルツハイマー病、パーキンソン病等の神経変性疾患では脳に高レベルの鉄の蓄積が認められます。

この鉄沈着を伴う神経変性疾患に関与する遺伝子変異が同定されました。

まず研究者等は、乳児神経軸索性ジストロフィー(infantile neuroaxonal dystrophy、INAD)と脳の鉄沈着を伴う神経変性(neurodegeneration with brain iron accumulation、NBIA)に関連する遺伝子座として第22染色体の22q12-q13をマッピングしました。

続いて、脳に鉄沈着が認められる神経変性疾患に関与すると思われる遺伝子を22q12-q13の中から探したところ、NBIA、INAD、それらに関連したカラク症候群(Karak syndrome)と関連する変異がPLA2G6遺伝子上に認められました。

PLA2G6はカルシウム非依存性グループ6フォスフォリパーゼA2(calcium-independent group VI phospholipase A2)というタンパク質をコードしている遺伝子です。

この発見から、脳内に高レベルに鉄が沈着する神経変性疾患の病理にフォスフォリパーゼが関与していると考えられました。

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参考文献
  • PLA2G6, encoding a phospholipase A2, is mutated in neurodegenerative disorders with high brain iron. Nature Genetics. Published online: 18 June 2006; | doi:10.1038/ng1826
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