鉄に化学的に似たガリウムは緑膿菌感染の新しい治療薬として有望【オープンアクセス文献】
- 2007-03-22 - 鉄(Fe)に化学的に似ているので、GaはFe依存的な生体プロセスを阻害することが可能です。 (5 段落, 272 文字)
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なぜなら、Gaの取り込みに緑膿菌のSiderophoreが大きく関与しているからです。
*Siderophoreとは細菌の産生する鉄キレーターであり、三価鉄(Fe3+)とキレートする。宿主中など鉄が制限されている環境において産生が誘導される化合物である。
Gaも三価であるため、親和性は鉄よりも低いながらもキレートできると考えられる。
細菌の鉄利用を妨害するであれば、緑膿菌だけでなくすべての細菌の増殖を抑えることができると思います。また、このターゲットは菌の防御機能を停止させるといったもので、これまでの抗菌剤とは少し異なり、耐性菌が出にくいタイプではないかと期待しています。クオラムセンシングを抗菌薬ターゲットとして有望視している私見ではありますが。
しかし、一つ気になる点があります。ヒトなど宿主の鉄獲得系への影響です。FDAにてGaの投与が認められているとはいえ、副作用、つまり鉄とGaが入れ替わり、循環器系など鉄を主体とする生体機能が低下していくことにならないかという点です。