鉄に化学的に似たガリウムは緑膿菌感染の新しい治療薬として有望【オープンアクセス文献】

  • 2007-03-22 - 鉄(Fe)に化学的に似ているので、GaはFe依存的な生体プロセスを阻害することが可能です。 (5 段落, 272 文字)
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2007-03-26 | 投稿者 : Joehaliさん
昨日はすべての細菌に可能性があると申しましたが、Siderophoreを介さない鉄獲得系を持つ細菌に対しては、Gaの抗菌活性が低くなるかもしれません。

なぜなら、Gaの取り込みに緑膿菌のSiderophoreが大きく関与しているからです。
*Siderophoreとは細菌の産生する鉄キレーターであり、三価鉄(Fe3+)とキレートする。宿主中など鉄が制限されている環境において産生が誘導される化合物である。
Gaも三価であるため、親和性は鉄よりも低いながらもキレートできると考えられる。
2007-03-25 | 投稿者 : Joehaliさん
鉄獲得機構、さらにバイオフィルム合成を阻害するということは、クオラムセンシングの系を阻害しているということなのでしょう。つまりストレスに対応した緑膿菌の遺伝子系がすべて機能が止められてしまい、宿主内では免疫系による攻撃から防御することができず感染を継続できなくなり、その結果、感染治療がはかれたのだと思います。

細菌の鉄利用を妨害するであれば、緑膿菌だけでなくすべての細菌の増殖を抑えることができると思います。また、このターゲットは菌の防御機能を停止させるといったもので、これまでの抗菌剤とは少し異なり、耐性菌が出にくいタイプではないかと期待しています。クオラムセンシングを抗菌薬ターゲットとして有望視している私見ではありますが。

しかし、一つ気になる点があります。ヒトなど宿主の鉄獲得系への影響です。FDAにてGaの投与が認められているとはいえ、副作用、つまり鉄とGaが入れ替わり、循環器系など鉄を主体とする生体機能が低下していくことにならないかという点です。
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