Cbfβ-SMMHCを発現している骨髄前駆細胞が生存や増殖シグナルに影響を与える変異を獲得する事で、白血病が発現する
Free!急性骨髄性白血病(AML)のおよそ12%に認められるCBFβ-SMMHC融合タンパク質は、血球の分化を阻害し、白血病化を促します。
しかしながら、CBFβ-SMMHCが原因で白血病が生じるメカニズムは明らかになっていません。というのもCBFβ-SMMHCを発現させると、マウスは出産する前に死んでしまうからです。
このたび、成体になってからCBFβ-SMMHCを発現するマウスを用いた実験から、CBFβ-SMMHCを発現した白血病前駆細胞は、競合環境において増殖・分化機能が低下すると分かりました。これらの白血病前駆細胞の新生物形成傾向は、造血幹細胞のそれと同程度でした。
この結果から、Cbfβ-SMMHCを発現している骨髄前駆細胞が生存や増殖シグナルに影響を与える変異を獲得する事で、白血病が発現すると考えられました。
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