GSKのNucalaが慢性閉塞性肺疾患悪化をプラセボ比で21%減らしたPh3試験報告
 ・ Nucalaの承認申請の状況を短く追記しました。
Merck KGaAがSpringWorks社を買うことが決定
 ・ 誤解を訂正しました(390億ドル→39億ドル)
PD1-VEGF抗体ivonescimabの肺癌初治療がKeytrudaに勝ったPh3試験論文報告
 ・ 誤字を訂正しました(非小細胞肺癌(NSCLC)癌治療→非小細胞肺癌(NSCLC)治療)。

武田薬品とBioNumerik社 タボセプト(Dimesna)の2つの第3相試験結果を発表

Free!
2006-08-02 | コメント

2006年7月31日、武田薬品とBioNumerik Pharmaceuticals社は、BioNumerik社が創製したタボセプト(一般名:Dimesna)の2つのプラセボ対照二重盲検比較第3相試験結果を発表しました。

タボセプトは、癌化学療法剤(特にタキサン系抗癌剤や抗悪性腫瘍白金化合物)投薬に伴う神経毒性の予防および軽減作用を有する抗癌剤補助療法薬として開発されています。

第3相臨床試験は、米国、ロシア、ウクライナでは乳癌患者を対象として、また欧州では肺癌患者を対象として試験が実施されました。残念ながら、いずれの試験でも、重度の神経障害の発現率(主要評価項目)はタボセプト投与群とプラセボ投与群間で統計学的有意差が認められませんでした。

なお、タボセプトを投与しても併用抗癌剤の抗腫瘍効果は減弱しませんでした。

このうち、米国で登録された患者を対象にしたサブ解析では、重度の神経障害の発現率はタボセプト群3.2%に対し、プラセボ群20%という結果が得られました。

BioNumerik社は、癌化学療法剤投薬に伴う神経毒性抑制の効能を持つ薬剤がなく、アンメット・ニーズが高いことから、このサブ解析結果を踏まえ、評価項目や評価方法を変更するなど、新たに追加の臨床試験を実施することを検討しています。

武田薬品は、追加の臨床試験実施により開発期間が延長となることから、米国・カナダにおけるタボセプトのライセンス契約の解約も視野に入れ、今後の対応についてBioNumerik社と協議を開始します。

この記事のカテゴリ
Takeda社
この記事に対するコメントをお寄せ下さい

[この記事に対してコメントするには会員登録が必要です]

下記のフォームより、有料会員または無料メール会員のいずれかに登録してください。

[会員登録がお済みの方はログインしてください]

コメント一覧

この記事についてのコメントは、まだ投稿されていません。

会員様ログイン
メール会員(無料)募集中

メール会員登録(無料)をされますと、BioTodayに登録された記事を毎日メールでお知らせします。また、メール会員登録されますと、毎週月曜からの一週間あたり2つの記事の全文閲覧が可能になります。

メール配信を希望される方は、以下の欄にメールアドレスを入力下さい。

◇メール会員登録までの流れ

  1. メールアドレスを入力
  2. 入力したメールアドレスに自動生成されたパスワードが届けられる

後は、自動生成されたパスワードと登録したメールアドレスでログインすると毎週月曜からの一週間あたり2つの記事の全文閲覧が可能になります。

質問検索
BioToday 非会員の方へ

質問を投稿して頂くには、メール会員登録が必要です。

会員登録がお済みの方へ

質問を投稿して頂くには、ログインが必要です。
下記のリンクからログインしてください。

My Book

バイオを応用して開発中の新薬を紹介した本です。2001年10月に出版したものです。Amgen社のEPOGEN誕生の経緯やグリベック誕生までの道のりなど、現在販売されているバイオ医薬品の歴史について知りたい方には役に立つのではないかと思います。