GSKのNucalaが慢性閉塞性肺疾患悪化をプラセボ比で21%減らしたPh3試験報告
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Merck KGaAがSpringWorks社を買うことが決定
 ・ 誤解を訂正しました(390億ドル→39億ドル)
PD1-VEGF抗体ivonescimabの肺癌初治療がKeytrudaに勝ったPh3試験論文報告
 ・ 誤字を訂正しました(非小細胞肺癌(NSCLC)癌治療→非小細胞肺癌(NSCLC)治療)。

プレセニリンは小胞体のCa2+漏出チャンネルを形成しており、この機能はアルツハイマー病に関連した変異で障害される

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2006-10-14 | コメント

アルツハイマー病(AD)は進行性で不可逆性の神経変性疾患です。

家族性AD(FAD)の約40%にプレセニリン1 (presenilin 1, PS1)とプレセニリン2 (presenilin 2, PS2)の変異が認められます。

このFADにみられるプレセニリン変異と欠失がカルシウムイオン(Ca2+)シグナル伝達異常と関連していることが指摘されています。

2006年9月8日のCell誌に発表された研究成果から、野生型プレセニリンが平面脂質二重膜で低透過性の二価陽イオン透過性イオンチャンネルを形成するのに対し、FAD変異型PS1-M146V とPS2-N141Iはこのイオンチャンネルを形成しないとわかりました。

PS1とPS2をダブルノックアウト(DKO)したマウスの胎児線維芽細胞(MEF)を用いた実験により、小胞体からのCa2+の受動的漏出の約80%がプレセニリンに起因していると分かりました。

DKO MEFのCa2+シグナル伝達異常は野生型PS1またはPS2の発現により回復しましたが、変異型PS1-M146V またはPS2-N141Iの発現では回復しませんでした。

プレセニリンの小胞体Ca2+漏出機能はγセクレターゼ活性には依存していませんでした。

この研究成果は、プレセニリンにはCa2+シグナル伝達機能があることを示唆しており、また、ADのCa2+仮説を支持しています。

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