シグナル伝達ネットワークにおける部位特異的なリン酸化の動態
Free!細胞のシグナル伝達機構は、多くの場合、タンパク質の翻訳後修飾を通して情報を伝達します。なかでも可逆的なタンパク質のリン酸化は重要です。
このたび、リン酸化部位の特定と定量化のための質量分析技術が開発されました。
この技術を使って、上皮細胞成長因子(EGF)で刺激したHeLa細胞の2,244のタンパク質における6600のリン酸化部位の時間的動態を測定した研究成果が2006年11月2日のCell誌に発表されています。
リン酸化部位の14%がEGFにより2倍以上の修飾を受けていました。
驚くべきことに、タンパク質の過半数に、異なる動態を示す複数のリン酸化部位がありました。このことから、これらのタンパク質がシグナルを統合する土台になっていると示唆されました。
キナーゼカスケード以外に、可逆的なリン酸化の標的にはユビキチンリガーゼやグアニン・ヌクレオチド交換因子、その他に46以上の転写調節因子が含まれていました。
この技術を用いて、ほとんどの疾患の細胞調節不全が研究可能と考えられます。
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