ステロイド単回パルス治療で川崎病の冠動脈異常は軽減せず
Free!免疫グロブリンとアスピリンによる急性川崎病の治療で冠動脈異常(冠動脈瘤)と全身性炎症のリスクが低下します。しかしながら、免疫グロブリンの静注にも関わらず、一部の小児は冠動脈異常を発現します。これまでの試験で、コルチコステロイド治療は有用であり、短期間の使用なら有害作用はまれにしか生じないことが示唆されています。
しかしながら、新たな大規模試験の結果、標準的な治療に加えてメチルプレドニゾロンを単回パルス投与しても有益な効果は認められないと分かりました。
この試験には199人の川崎病の小児が参加しました。およそ半数は静注ステロイドパルス治療を2-3時間受け、残りおよそ半数はプラセボが静注されました。また、全ての小児は免疫グロブリンとアスピリンによる標準治療を受けました。
無作為化後1-5週間時点で、被験者の冠動脈の指標(プライマリーエンドポイント)はステロイドパルス治療群とプラセボ投与群で差は認められませんでした。
コルチコステロイド治療小児は初期入院期間が僅かに短く、1週時点で赤血球沈降速度の中央値が低くなっていました。
- ・ ジャーナル > 総合医学誌 > New England Journal of Medicine(NEJM)
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