Novartis社 過敏性腸症候群の治療薬・Zelnorm(tegaserod maleate)のアメリカでの販売を一時中止
Free!2007年3月30日、Novartis社は、アメリカFDAの要請を受けて、便秘を有する過敏性腸症候群の治療薬・Zelnorm(tegaserod maleate)のアメリカでの販売を一時中止すると発表しました。
全臨床データベースの解析により、プラセボ服用患者に比べてZelnorm服用患者の方が虚血性心血管イベントの発現率が有意に多いことが確認されました。
具体的には、Zelnorm治療群11,614人中13人(0.11%)に虚血性心血管イベントが認められました。一方プラセボでの虚血性心疾患の割合は僅かに0.01%でした(1/7,031人)。
もしZelnormのベネフィットがリスクを上回る患者が同定できた場合には、使用制限の状態でZelnormが販売再開されるかもしれないとFDAは説明しています。
2006年のZelnormの売り上げは、Novartis社の製品の中で12番目に大きいものでした。全世界でのZelnormの売り上げは30%上昇して5億6100万ドルとなりました。そのうちの4億8800万ドルはアメリカでの売り上げとなっています。
Zelnormはセロトニン受容体の一つ・5HT4のアゴニストです。
2020-04-09|過敏性腸症候群
+ 過敏性腸症候群(IBS)患者の腹痛や症状が不活性化ビフィズス菌服用で緩和
2020-01-12|過敏性腸症候群
+ 腸の感染症に伴う長引く炎症に寄与しうる腸神経死を筋層マクロファージが防ぐ
2018-12-24|過敏性腸症候群
+ 過敏性腸症候群と炎症性腸疾患患者の腸微生物の様子の違いが示された
2017-11-05|過敏性腸症候群
+ 他人の糞の腸への植え付けで過敏性腸症候群が改善〜ただし効果は長持ちせず
2017-03-06|過敏性腸症候群
+ 不安症あり過敏性腸症候群患者の微生物は腸に加えて脳の機能不全も誘導しうる
この記事についてのコメントは、まだ投稿されていません。