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PD1-VEGF抗体ivonescimabの肺癌初治療がKeytrudaに勝ったPh3試験論文報告
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女性用の性欲亢進剤・Femprox

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2002-06-30 | コメント

アメリカ ニュージャージー州のバイオベンチャー・NexMed社が開発している女性用の性欲亢進剤・Femproxの第2相試験の結果がアメリカ泌尿器学会で発表されました。

2002年4月25日のScienceNewsで「塗って効く勃起薬・Befar」が韓国において発売されたと発表しました。下に参考として4月25日のScienceNewsを添付しておきますが、Befarを販売しているのは他でもないFemproxを開発しているNexMed社です。BefarはAlprostadilという成分で出来ていますが、実はFeproxの成分もAlprostadilです。すなわち、2剤は名前が違うだけでほとんど同じくすりです。男性用がBefar、女性用がFemproxです。

男性は興奮するとペニスに血液が充満して勃起します。同様に女性も興奮するとクリトリスに血液が充満して勃起します。人が興奮する仕組みというのは男女を問いません。Alprostadilは男性、女性ともに性器の血管を拡張させて、性器を勃起させる働きがあります。

Femproxの第2相試験にはセックスにおいて性的な興奮を感じない「不感症」の女性98人が参加しました。これらの女性に、4週間にわたってFemproxを使用してセックスしてもらい「性的興奮が普段に比べて強かったかどうか?」または「実際に何回セックスができたか?」をあとで聞き取りました。

この結果、高用量のFemproxを使用した77%の女性は、普段に比べて50%以上性的興奮が強くなり、かつ4週間の間に3回以上セックスができました。この結果から、確かにFemproxは女性の不感症に効いているとわかりました。この第2相試験の結果をもとにして、より多数の不感症の女性を対象にした第3相試験が実施される予定です。

JAMAという権威ある医学誌が1999年に発表した調査によると、19歳から59歳の女性の43%が何らかの性的な障害を感じたことがあるという結果となっております。このデータを信頼するなら、実に女性の半数近くがFemproxのターゲットということになります。将来が楽しみな薬といえそうです。□□□

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