不妊治療前にはエストロゲン受容体β遺伝子に変異がないかどうかを検査した方がよい
Free!不妊治療で使う卵胞刺激ホルモンは、エストロゲン受容体βに変異がある不妊女性には効果がないかもしれません。
排卵前の卵胞でおきる顆粒膜細胞分化プロセスは、不妊治療に使う卵胞刺激ホルモン(FSH)依存的であるとともに、エストラジオールの助けを必要とします。
今回、エストラジオールはβ型エストロゲン受容体への作用を介して、顆粒膜細胞分化と卵胞の正常な成熟を促進していると分かりました。
実験の結果、β型エストロゲン受容体を欠損したマウスは、ゴナドトロピン上昇に対応した卵胞の正常な反応に障害が認められ、健康な卵子を排出することができませんでした。
この結果から、β型のエストロゲン受容体が機能していない女性では、FSHで排卵を誘発しても妊娠する確立は非常に低いと考えられました。不妊治療前にはエストロゲン受容体β遺伝子に変異がないかどうかを検査する必要がありそうです。
- New discovery may help doctors treat infertility / EurekAlert
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