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猫が甘いものに関心がない理由

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2005-07-28 | コメント

ペットのは、他の多くの動物と違って甘い食べ物をの好みません。この1つの理由として、猫は甘味を感受するシステムを欠いており、この結果、甘味に無関心なのではないかと考えられています。


哺乳類の甘味受容体はT1R2とT1R3という2つの蛋白質の二量体で形成されています。

Waltham Centre for Pet Nutritionの研究者等が、猫のゲノムでこの2つの蛋白質遺伝子(Tas1r2とTas1r3)をシークエンスしたところ、Tas1r3遺伝子は他の種と高度に類似していたものの、Tas1r2遺伝子ではエクソン3領域に247塩基対の欠損が認められました。また、エクソン4とエクソン6領域にストップコドンが出現していました。

RT-PCR、in sistuハイブリダイゼーション、免疫組織化学試験の結果、Tas1r3遺伝子は味蕾で発現が確認されましたが、Tas1r2遺伝子の発現は確認されませんでした。

Tas1r3遺伝子の247塩基対の欠損とストップコドンはトラ、チーター、飼い猫でも認められ、猫科の動物に特有の遺伝子変化であると考えられました。

以上より、Tas1r2遺伝子は未発現の偽遺伝子であり、Tas1r2遺伝子の未発現により機能的な甘味受容体ヘテロダイマーが形成されず、甘味受容に必要と思われる受容体を猫は欠いていると考えられました。

この分子変化は、猫の食肉行動の進化においてとても重要な出来事であったと考えられます。

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