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危険な上に有効性にも疑問がもたれている薬剤・Natrecorの未承認用法を抑制する企業努力が始まった

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2005-08-09 | コメント

販売元であるScios社が、非代償性心不全治療薬・Natrecor(nesiritide)の未承認用法を防ぐ対策を講じつつあります。


Cleveland Clinicの著名な心臓内科医・Eric J. Topolが、2005年7月14日のNEJM誌で、J&J社傘下のScios社のNatrecorのマーケティング手法を批判しました。

現在、不適切なマーケティング活動があったかどうかを調査するために、Natrecorのマーケティング記録が裁判所に提出されています。不適切なマーケティング活動があったことを批判されたScios社は、未承認用法のプロモーションはしていないといっています。

Natrecorは2001年に非代償性心不全の治療薬としてアメリカFDAに販売承認されました。NEJMに投稿したレターの中で、Topol氏はScios社のマーケティング戦略を具体的に紹介しています。Topol氏のレターによると、Scios社は通院状態でのNatrecorの使用を勧めたり、未承認用法に対してメディケア料金を請求する方法を紹介したりしていました。また、急性期の心不全患者に使用する量の10倍の量を使用する投与方法なども紹介していたようです。

現在Scios社の電話ホットラインでは「臨床エビデンスがないので、外来において定期的にNatrecorを投与することは推奨できない」という録音音声が流れるようになっています。

未承認用法に加えて、Natrecor使用により腎障害や死亡がおきやすくなる傾向があることも判明しています。

FDAの諮問委員会は6月13日に、Natrecorは急性の非代償性心不全により病院入院した患者にのみ使用し、外来通院時に慢性投与するべきでないというガイドラインを発表しました。諮問委員会は、教育プログラムを通じてこのガイドラインを医師に伝えるようにScios社に要請しました。

また、Natrecorと腎障害、死亡の相関について新たなの試験を実施して更に詳しく調べることも要請しました。

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