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シナプスの安定性にはBMPシグナル伝達が必要

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2005-09-05 | コメント

シナプスの安定性には、BMPの受容体・Wishful Thinking (Wit) が必要であると分かりました。BMPシグナル伝達がないと、シナプスは分解し、退化していきました。


BMP受容体によるシナプスの安定化は、Smadを介した下流のシグナル伝達だけでは説明がつかず、Smadと平行して、Kinase1 (DLIMK1) 依存性のシグナル伝達がBMP受容体を介したシナプス安定化を支えていると分かりました。

DLIMK1は、シナプスの安定化に必要なWit受容体の一部分に結合しますが、Smadを介したシナプス成長には不要でした。また、遺伝解析から、DLIMK1はシナプスの安定化に必須だが、シナプスの成長や機能には不要と考えられました。さらに、witまたはmadミュータントにおいてDLIMK1を発現させると、シナプスの安定性、成長、機能が回復しました。

これらの結果から、BMP受容体の下流域でDLIMK1はシナプスの安定性をコントロールしていると考えられました。

ALSでは、筋肉と神経を繋ぐシナプスの変性が認められます。今回の研究成果を起点として、ALSでシナプスが不安定化する原因なども研究されていくでしょう。

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