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phi29というウイルスのモータータンパク質・pRNAをベースにした癌を治療するRNAナノ粒子

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2005-09-17 | コメント

phi29というウイルスのモータータンパク質・pRNAをベースにした癌を治療するRNAナノ粒子が開発されました。


研究者等は、癌細胞の表面マーカーに結合するRNAアプタマー、細胞内の特定の遺伝子を不活性化するsiRNA、細胞内の特定のRNAを分解するリボザイムをpRNAに結合し、これらを結合させてちょうど3角形のような三量体を形成しました。

乳癌細胞や動物を用いた実験で、この3角形ナノ粒子の抗癌作用が確認されています。

100nmを超える粒子は細胞膜を貫通して細胞内に入るには大き過ぎます。また、10nm未満の粒子は体内に長く滞留することができません。

今回開発されたナノ粒子は25-40nmであり細胞膜も貫通でき、体内にもより長く滞留できると考えられます。実際に動物実験で癌の発症を抑制したことからも、このナノ粒子の有用性が証明されています。

癌だけでなく感染症などにも応用可能です。

Refrence
Controllable self-assembly of nanoparticles for specific delivery of multiple therapeutic molecules to cancer cells using RNA nanotechnology (from Nano Letters, Sept 2005, Volume 5, November 9, pages 1797-1808.)

Specific Delivery of Therapeutic RNAs to Cancer Cells via the Dimerization Mechanism of phi29 Motor pRNA (from Human Gene Therapy, Sept 2005, Volume 16, No. 9: 1097-1109S)

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