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冠動脈バイパス手術患者におけるプロタミンと新しい薬剤・heparinase Iの比較試験結果

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2005-08-02 | コメント

冠動脈バイパス手術時に投与される抗血液凝固剤ヘパリンの作用を打ち消すために、手術後にプロタミン(Protamine)が投与されます。プロタミンはヘパリンの抗凝固作用を打ち消すのに有用ですが、血圧を変化させて患者の死のリスクを上昇させます。また、心機能を抑制したり、特定の免疫反応を活性化したり、肺高血圧症を引き起こしたりします。


プロタミンに代わる安全な薬剤として期待されている抗ヘパリン薬・heparinase Iとプロタミンの比較試験を実施され、その試験結果が2005年8月のAnesthesiology誌に発表されました。

試験の結果、heparinase Iの効果はプロタミンに比べて劣ってはないものの、heparinase Iを使用するとプロタミンよりも入院期間が長くなり、重篤な副作用が多発し、輸血の回数が多くなっていました。すなわち、heparinase Iはプロタミンに比べて安全性が劣っていました。

プロタミンに代わる薬剤を今後も探索・開発する必要がありますが、heparinase Iはその代わりにはならないと分かりました。

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