メルファラン(melphalan)をベースにした集中化学療法にサリドマイドを取り入れても生存期間は延長しない
Free!新たに多発性骨髄腫と診断された患者668人を対象にした臨床試験で、メルファラン(melphalan)をベースにした集中化学療法にサリドマイドを取り入れても生存期間は延長しないという結果となりました。
668人は、メルファラン(melphalan)をベースにした集中化学療法を2サイクル受けました。それぞれの集中化学療法は、自家幹細胞移植でサポートされました。
668人のうちの323人は化学療法中から症状が悪化するまで、または不適切な有害事象が発現したときまでサリドマイドを服用しました。残りの345人はサリドマイドを使用しませんでした。
追跡調査の結果、完全寛解率と5年間のイベントフリー生存率はサリドマイド投与群の方が有意に優れていたものの、5年生存率はサリドマイド投与群と非投与群で差はありませんでした(どちらもおよそ65%)。
再発後の生存期間中央値はサリドマイド投与群で1.1年、非投与群で2.7年でした(P=0.001)。すなわち、サリドマイド投与群は、再発後は早死になるとわかりました。
また、サリドマイド投与群では重篤な末梢神経障害と深部静脈血栓症がより頻繁に発現しました。
- ・ 開発 > 臨床試験 > 第3相/ピボタル試験
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