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アディポネクチンはAMPKとCOX-2依存性のメカニズムにより、虚血-再灌流による障害から心臓を保護している

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2005-09-26 | コメント

肥満に関連した病気は虚血性心疾患の発現に関連しています。アディポネクチン(Adiponectin)は脂肪細胞由来のサイトカインで、肥満患者でダウンレギュレートされています。また、心筋梗塞後にも低下することが知られています。

急性障害に対する心筋再構築におけるアディポネクチンの役割を調べた報告が発表されています。

アディポネクチンを欠損したマウス(APN-KO)に虚血-再灌流を起こすと、野生型マウスに比べて、心筋梗塞サイズ、心筋アポトーシス、TNF-αの発現が亢進しました。APN-KOと野生型マウスにアディポネクチンを投与すると、梗塞サイズ、アポトーシス、TNF-αの発現が低下しました。

培養心筋細胞において、アディポネクチンはアポトーシスとTNF-αの生成を阻害しました。AMP-activated protein kinase (AMPK) のドミナントネガティブは、アディポネクチンのアポトーシス阻害作用を逆転させましたが、TNF-α生成抑制作用には影響を与えませんでした。

心筋細胞において、アディポネクチンはCOX-2依存性のプロスタグランジンE2の合成を誘導しました。そして、COX-2を阻害するとTNF-αと梗塞サイズを抑制するアディポネクチンの作用が打ち消されました。

これらの結果から、アディポネクチンはAMPKとCOX-2依存性のメカニズムにより、虚血-再灌流による障害から心臓を保護していると考えられました。

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