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マイナー組織適合抗原に反応するT細胞は固形癌の治療に有望

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2005-10-24 | コメント

マイナー組織適合抗原に反応するT細胞は白血病の治療に非常に有効ですが、固形癌にどれだけ有効かは分かっていません。


今回マウスの実験で、免疫優性のマイナー組織適合抗原・H7aに反応するように調教したCD8+T細胞は、固形癌の一つ・メラノーマを治癒する作用を有することが確認されました。

インターフェロン(IFN)-γを生成するH7a選択的T細胞が腫瘍部分に管外遊出することにより腫瘍を排除(拒絶)する生体反応が惹起されました。

腫瘍部分でのIFN-γの放出は、(1)腫瘍での血管新生の阻害と(2)腫瘍細胞におけるMHCクラス1発現の亢進という2つの重要な作用を発揮しました。

H7aは普遍的に発現していますが、H7a選択的なT細胞の投与により移植片対宿主病も白斑も起きませんでした。というのもホストの細胞でのMHCクラス1の低発現により、ホストの細胞が守られていたからです。

この結果から、マイナー組織適合抗原に反応するT細胞は固形癌の治療にも有望と考えられました。

参考文献
  • T cells targeted against a single minor histocompatibility antigen can cure solid tumors. Nature Medicine. Published online: 16 October 2005; | doi:10.1038/nm1311
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