EGFはBADのリン酸化を誘導することで前立腺癌のアポトーシスを防いでいる
Free!受容体チロシンキナーゼを介した細胞死への抵抗性、すなわちPI3K/AktとRas/MEK経路の阻害に対する抵抗性が線維芽細胞・上皮前立腺癌細胞で報告されています。しかしながら、この抵抗性のメカニズムは分かっていません。
2006年7月17日のJ Biol Chem誌に発表された研究成果から、前立腺癌細胞のEGFは、細胞死促進タンパク質・BADに影響を与える2つの抗アポトーシスシグナル伝達を活性化すると分かりました。
一つのシグナル伝達カスケードは、Ras/MEKモジュールを介して稼動しており、BADのS112のリン酸化を誘導します。
もう一つの経路は、Rac/PAK1シグナル伝達に主に依存しており、このシグナル伝達によりBADのS136がリン酸化されます。
それぞれの経路は細胞のアポトーシスを防ぐのに十分であり、これらの経路を同時に阻害するとEGF依存性の生存が抑制されました。
以上より、抗アポトーシスメカニズムをターゲットにした治療をデザインするときには、抗アポトーシスシグナル経路の過剰を考慮すべきと考えられました。
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